敬遠されがちな正座

 

正座で、姿勢維持のために負担の少ない姿勢をつくることができるといっても、敬遠されがちな正座。家庭での生活でも、オフィスでも椅子で過ごすことが多いという理由もありますが、正座をすると足首付近が痛くなったり、しびれたりして嫌だ、という人が多いです。

 

正座をしてしばらく経つと、足の神経が圧迫され続けることになるのですが、その時、神経細胞への血流が低下します。神経が機能する際に、細胞の内・外で、物質濃度を調整することで、電気を発生させるという仕組みがあるのですが、それも正座での圧迫により障害されることになります。

 

そんなことを知ってしまうと、正座が怖くなってしまうかもしれませんが、正座の際に起こるしびれは、正座姿勢を崩そうとしたり、足の位置を替えたりする時に、圧迫から解放され、血流が戻るときに起こる正常な反応です。

 

細胞の内・外の物質濃度が正常になるように働く結果、神経が頻回した興奮を起こし、しびれを感じるのです。

 

しびれと同時に痛みを感じることがあると思います。この痛みは、正座での圧迫の長さと関係していることが多いです。痛みを伝える細い神経が圧迫されることが原因ですが、はじめに太い神経が圧迫を受けるので、正座時間が短いとしびれのみで済みますが、長時間となると、細い神経も圧迫され、しびれと痛みを生じることになります。